日本人なら「中秋の名月」という言葉を知らない方はいないでしょうが、意味はご存知でしょうか?
お供えするものや、ススキを飾る意味など中秋の名月について。
案外知らない方も多いので、中秋の名月について詳しく紹介していきます。
お月見をする前に、中秋の名月の意味を知っておきたいものですね。
中秋の名月って、そもそもいつ?
「中秋の名月」とは、実際いつのことを指すのか?
日本では十五夜のことを中秋の名月と呼びます。
いつかは、基本的に年によってバラバラです。
現代では、9月7日から10月8日の満月が「十五夜」「中秋の名月」となります。
例えば、2016年の中秋の名月は9月15日でしたが、2017年は10月4日。
中秋の名月の由来は「稲の豊作を祈るためのお祭り」や、稲の豊作祈願だけではなく、芋類の収穫祭という説もあるようです。
また、中国では昔から月を見る行事があって、それが日本に伝わってきたという説もあります。
諸説あって、何が正しいのかは定かではありません。
中秋の名月に何でお供えするの?
中秋の名月には、お供えをすることが一般的です。
でもなぜお供えをするのでしょう?
中秋の名月のころは、お米をはじめ農作物の収穫の時期に当たります。
そのため、お米で作った月見団子などを供え、収穫を祈る意味があったんです。
また、月見団子が満月をイメージしていて、健康や幸せを祈るという意味もこめられていました。
お供えだけではありません。
お飾りをすることによって、月を敬うのが習わしとされています。
お供え物はもちろん月見だんごです。
また、里芋やりんご・柿など秋の作物などを一緒にお供えして華やかに飾る地方もあります。
「これを飾らなければいけない」という決まりは特にありませんが、やはり一般的にはお供えには月見だんご。
飾りはススキが多いですね。
そのお供えとお飾りは、お月様から見えるように、お月様の方角の窓際に置きます。
お月様がそのお供え物とお飾りを見て、喜んでくれるでしょう。
中秋の名月に何でススキを飾るの?
お飾りとしてススキを飾るケースが多いのですが、それはなぜ?
これはお月見の由来と大いに関係があります。
そもそも月を見てお供えをするのは、「豊作」を願うことが始まり。
中秋の名月の時期は、稲穂はまだ穂が実る前。
なので、穂の出たすすきを稲穂に見立てて飾り始めたそうです。
稲穂に見立てたススキを飾り、「今年も豊作でありますように」「毎年豊作にしてくれてありがとうございます」と感謝とお願いの気持ちをお月様にお伝えしているというわけ。
また、もう一つの説としては、ススキが神様の依り代(よりしろ)と考えられているというもの。
神霊が依り憑く対象物とされているススキを飾ることで、神様に敬意を払い、感謝とお願いの気持ちを伝えるのです。
秋の風物詩であるお月見。
ただ月を見上げて秋を感じるだけではなく、健康や豊作など、いつも空から見てくれているお月様に敬意を称し、お供えをし、お祈りするのもたまにはいいのではないでしょうか。
まとめ
秋が深まり始めるころ、「中秋の名月」という言葉をよく聞くようになります。
でも実際には、何のことかよく分かっていない方もたくさんいて、詳しい意味を知っている方は少ないです。
せっかくの機会です。
中秋の名月の意味やお供え物について知ってきましょう。
そうすることで、さらにお月見が感慨深いものになりますよ。